大炎上した自民党女性局のフランス研修に、局長として参加した松川るい参院議員が、当初から1日しか参加しない予定だったことがAERA dot.が入手した外務省の「公電」という公文書から明らかになった。文書の日程通りであれば、松川氏の研修の時間は、実質3時間しかない。やはり観光の要素が強い研修だったと言わざるをえない。これでは“エッフェル姉さん”の呼び名は受け入れてもらうしかない。
【独自入手】松川るい氏の「空白の1日」を示す日程案などの公文書はこちら
<令和5年7月21日 電信案 在【添付有】フランス大使あて 外務大臣発>
<件名 便宜供与(松川るい参議院議員(自由民主党女性局長)ほか37名)>
と書かれた文書がある。外務省が大使館などの在外公館との間で公式に送付する「公電」と呼ばれるものだ。
AERA dot.はこれを含め、今年7月の自民党女性局の海外研修に関連する計9枚の公文書を入手した。
松川るい参院議員から林芳正外相(当時)に送った文書や、林外相からフランスの日本大使宛てに送った文書には、国会議員の入国・関税手続きの簡素化、空港での送迎、各現場での大使館員の同行や通訳などの便宜供与の依頼などが書かれている。研修に参加する「団員名簿」もある。
日程案には「前乗り」「先に帰国」
さらに、「機密性2情報」と判がおされた「女性局海外研修 日程案」という文書があり、これには手書きで「松川るい議員」と書かれていた。
公電などによると、研修期間は7月24日から28日まで、とあるが、松川氏と同行者(娘)については、23日9時50分発の便で「前乗り」し、27日17時55分羽田着の便で「先に帰国」とある。
松川氏の日程案で詳しく見ると、松川氏と娘は、23日16時50分にフランスのシャルル・ド・ゴール空港(パリ)に到着後、18時30分にホテル着。
そして、翌24日は「午前」「昼」「午後」といずれも
<調整中>
となっている。他のメンバーがフランス入りし、ホテル到着後の「夜」19時から、
<夕食兼結団式>
と入っていた。