ある市政関係者は「あの大泉洋氏の兄貴であるがために、マスコミがタレントの兄だと過剰に取り上げる。それは大泉陣営にとって有利で、話題性だけが先行する。そこに現職は普通の選挙と違って危機感を持っている。本人ではなくて弟たる有名タレントと戦っているような感じになる。やはりそこはきちんと実績、政策を比べて良識ある判断をしてほしいはずだ」と工藤陣営のジレンマを語る。100万ドルの函館山の夜景の輝きが照らし出すのは、どちらか。
■【東京都北区長選】「最年長区長」に挑む元アイドルの仰天プラン
東京都北区長選も注目度は高い。アイドルグループ「光GENJI」の元メンバー・大沢樹生氏ら5人が出馬を表明している激戦区。6選を目指す現職の花川與惣太(よそうた)区長は投開票日時点で88歳で、当選すれば最年長区長のギネス世界記録になる。大ベテランに挑む大沢氏に話を聞いた。
12歳で芸能界入り、今年で54歳になる大沢氏。政治に興味を持ったのは、コロナ禍の3年間の中で経験した出来事が影響しているという。
「昨年8月にコロナをテーマにした映画のオファーを受けて、北区内の零細、中小企業さんらが参加してくれた。北区の皆さんがいなければ完成しない映画で、すごいご縁を感じてしまって。本当に下町気質で、自分も江東区の下町育ちなんで、肌が合ってしまった。これから30年あるかないかの残りの人生を、社会や地域に貢献できる立場としていこうと決意して、出馬を決めました」
政策は子育て支援、高齢者対策に加えて、コロナ禍の影響で苦しむ区内の中小企業のために、経済の立て直しを重視したいという。さらには、こんな仰天プランも……。
「2009年に死去した米人気歌手、マイケル・ジャクソンさんの米カリフォルニア州にある自宅兼遊戯施設だった『ネバーランド』をイメージした『ノースランド』プロジェクトを提唱したい。区内を流れる荒川の河川敷にトラックの荷台を利用したステージを配置して音楽イベントなどを開催したり、ドッグランを設置したりといったことを計画しています」