<一塁手>
■山川穂高(西武)

 言わずものがな、球団、そしてファンを大きく裏切った。3月のWBCで世界一チームの一員として歓喜を味わったが、開幕直後の4月10日に下半身の張りで登録抹消。5月2日に再登録されるも、同11日に週刊誌で性的暴行疑惑(のちに強制性交等の容疑で書類送検され、8月29日に嫌疑不十分による不起訴処分が決定)が報じられ、翌12日に「総合的に判断してコンディション調整」との理由で登録抹消。そして9月4日、球団から公式戦無期限出場停止の処分が下され、出場わずか17試合で打率.254、0本塁打、5打点でシーズンを終えた。今季年俸は推定2億7000万円。今オフの去就が注目されているが、果たして信頼を取り戻せるだろうか。

<二塁手>
■ガルビス(ソフトバンク)

 2年総額740万ドル(1ドル150円換算で推定年俸5億6000万円)。MLB通算1102試合に出場した経験を持ち、通算109本塁打を放ったバリバリのメジャーリーガーにとっては決して高くないのかも知れないが、来日1年目の昨季(38試合、打率.171、2本塁打、11打点)からの巻き返しが期待された今季も快音が聞かれることはなく、結果は19試合出場で打率.152、0本塁打、1打点と昨季以上に燦々たるものとなった。結局、昨季開幕戦での満塁弾が唯一の見せ場となったまま今季限りでの退団が決まった。真面目な性格で首脳陣、チームメイトとの関係も悪くなかったが、費用対効果を考えると歴代でもワーストレベルの助っ人となってしまった。

<三塁手>
■清宮幸太郎(日本ハム)

「いよいよ覚醒か」と言われていた分だけ、残念なシーズンになった。プロ入り以降、殻を破れないシーズンが続いた中で5年目の昨季、自己最多の129試合に出場してチームトップの18本塁打をマーク。初出場したオールスター戦ではサヨナラ弾を放ってMVPも受賞した。否応なく期待は膨らんだが、今季は4月20日に脇腹を痛めて2か月近く戦線離脱。6月の復帰後、快音連発で主役になった試合もあったが、終わってみれば99試合出場で打率.244、10本塁打、41打点と平凡な成績。打率アップもアーチ数は18本から10本に減少した。加えて、ファーストで11試合、サードで87試合に出場した中、自己ワースト(リーグワースト2位タイ)の13失策も残念だった。

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