イラスト:サヲリブラウン

 彼女のおかげで、美しい由布岳を見たり、おいしい地獄蒸しプリンやりゅうきゅう丼を食べたりと、大分を十分に満喫した翌日の講演会。11月とは思えぬ夏日の上、参加者の熱気もパワー全開で、私は汗だくになりながら90分話し続けました。楽しかった! 熱心に聞いてくださった大分のみなさんのサポートあってこそでした。

 講演会の最後にハッシュタグを決め、感想を是非投稿してとお願いしたところ、多くの熱いコメントが寄せられました。ハッシュタグが攻撃に悪用されることも少なくない昨今ですが、本来のSNSはこういう時も便利なもの。

 講演会では、新しいテクノロジーに新しい価値観が宿るので、中高年はなんとか食らいついてほしいと伝えています。一方で、人の持つ邪悪な側面をテクノロジーが簡単に可視化させる場面もあり、それが散見されるのはSNS。

 システムや技術の悪用は今に始まったことではなく、なんでも使いようではあるのですが、どうしたらまた牧歌的な活用ができるようになるのかと、考えあぐねながら帰京しました。次は本です!

AERA 2023年11月20日号

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ジェーン・スー

ジェーン・スー

(コラムニスト・ラジオパーソナリティ) 1973年東京生まれの日本人。 2021年に『生きるとか死ぬとか父親とか』が、テレビ東京系列で連続ドラマ化され話題に(主演:吉田羊・國村隼/脚本:井土紀州)。 2023年8月現在、毎日新聞やAERA、婦人公論などで数多くの連載を持つ。

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