今がキャリアの全盛期とも言える岡本だが、海外FA権を取得するのは最短でも2026年。仮にその年のオフに移籍が実現したとしても、31歳となるシーズンがルーキーイヤーとなるため、“旬”を逃した感は否めない。好条件のオファーを受け、またその後に活躍するためにも早いタイミングで移籍できるかも岡本のキャリアにとって重要となるが、果たしてチームはポスティングを認めるのだろうか。

「岡本本人はもとより誰もが1日も早く渡米させてあげたい。そうなると巨人がポスティング制度での移籍を容認するしかないが、現時点では認めない姿勢のようです。だが可能性はゼロではないと思う」(巨人担当記者)

 今季終盤に米国の記者が岡本のメジャー移籍に関する情報をSNSに投稿。「メジャーの複数球団がポスティングでの移籍に備えて岡本を調査している」というものだったが、巨人の大塚淳弘・球団副代表は「基本的にポスティングは認めていない。メジャー志向があるのは聞いているけど本人とそういう話はしていない」と否定した。

「岡本がどこまで本気か?(巨人でポスティングを容認された)山口俊、菅野智之は時間をかけて話し合って自分の思いを伝え続けてきた。人と人との関係なので、まずは誠意を持って話し合うことが大事ではないか」(巨人OB)

 山口はDeNAからFAでの巨人移籍時にポスティングでのメジャー挑戦が条件に入っていたとされ、2019年オフにブルージェイズ移籍した。菅野は巨人入団時に1年浪人したことも考慮され、2020年オフに1度はポスティングシステムでのメジャー挑戦を容認された(結果は残留)。2人は特例にも感じるが長期にわたり複数回の話し合いが行われ着地点を見つけた形だった。

「菅野のケースは予想外だった。2020年はリーグ優勝したが日本シリーズでソフトバンクに4連敗を喫したばかりで球団も認めるはずはないと思われた。思いの強さが球団を動かしたのだろう」(巨人OB)

 まずは選手自身の気持ちが何より重要というが、巨人のチーム状況によってはポスティングでの移籍を容認する可能性もあるという。

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ポスティング容認の“条件”は…