できるだけストレスフリーな状態で妊娠に向き合っていただくには、自然妊娠をするために何ができるかをちゃんと理解し、実践しているかが大事になってきます。

 ところが、日本では、娘さんが成長していく過程で、妊娠するにはどういう取り組みをすればいいかを学ぶ機会はほぼありません。ここが現在の日本の社会における大きな課題です。

「人生の教育」としての性の学びには、「いつ子どもを産むか、誰の子どもを何人産むかといったことは、女性が自分で決められること」「そのためには、妊娠・出産についての基本的な知識をもっておく必要がある」というエッセンスが、しっかりと含まれていてほしいのです。

 ここで、妊娠を希望する方に知ってほしい、自然妊娠のためのポイントを三つ、紹介しておきたいと思います。

 一つ目は、妊娠する確率について。避妊をせずに性交渉をして自然に妊娠する確率は20~30%(29歳以下)で、およそ9割のカップルが1年(12カ月)以内に妊娠成立に至ります。そして、これらの確率は35歳以降ではぐっと減っていきます。

射精から妊娠が成立するまでのプロセス(図版・朝日新聞メディアプロダクション)
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不妊治療を受ける前にできること