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 結婚後も仕事を続ける女性が増え、現在は7割が共働き世帯。「寿退社」という言葉が消える一方、「妊活」という言葉を頻繁に目にするようになった。仕事が落ち着き、いざ子どもを望んだとしても、なかなかできないという経験がある女性は多い。日本では、思春期の子どもたちが妊娠の仕組みや自然妊娠のための取り組みを学ぶ機会がほぼなく、“これは日本社会における大きな問題である”と、産婦人科医の高尾美穂氏は警鐘を鳴らす。同氏の新著『娘と話す、からだ・こころ・性のこと』(朝日新聞出版)から一部を抜粋、再編集し、思春期の子どもたちに知ってもらいたい自然妊娠の基礎知識について紹介する。

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妊娠成立にまつわる、誰も教えてくれない三つのこと

 かつては「寿退社」なんていう言葉がありましたが、今ではほとんど聞くことがなくなりました。結婚しても仕事を続ける女性が増えて、現在は共働き世帯が7割を占めています。

「寿退社」という言葉が消える一方で、ひんぱんに目にするようになったのが「妊活」です。妊活とは、妊娠を望む男女がおこなうさまざまな行動をひっくるめて示す言葉ですが、これだけ広く使われるようになった背景には、現代の女性たちの「妊娠できるかどうか不安」という気持ちがあるように思います。

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高尾美穂

高尾美穂

医学博士・産婦人科専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。日本医師会認定産業医。イーク表参道副院長。ヨガ指導者。婦人科の診療を通して、さまざまな世代の女性の健康をサポートし、ライフステージに沿った治療法を提案。その過程で、患者の悩みや困りごと、さらには娘の心身についての悩みの相談を聞くことも。テレビや雑誌などメディアへの出演、連載、SNSでの発信のほか、アプリstand.fmで、再生回数1100 万回を超える人気音声番組『高尾美穂からのリアルボイス』を毎日配信中。とくに、更年期の専門家として、女性たちの支持は非常に高い。著書は『いちばん親切な更年期の教科書─閉経完全マニュアル』(世界文化社)、『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』(日経BP)、『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)、『オトナ女子をラクにする心とからだの本』『人生たいていのことはどうにかなる─あなたをご機嫌にする78 の言葉』(以上、扶桑社)など多数。

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