盛山正仁文部科学相が10月13日に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の「解散命令請求」を東京地裁に申し立てた、と発表したのを受け、旧統一教会が激しく反対する動きを見せている。16日には顧問弁護士らが記者会見を開き、請求については「極めて遺憾」などと主張していた。そして24日には、自民党の複数の国会議員にファクスを送り、直接訴えていたことがわかった。解散命令とともに「財産保全」で資産を失うことへの危機感の現れでもあるようだ。
10月24日、自民党の衆院議員の事務所に旧統一教会から18枚のファクスが送られてきた。
送付状にある差出人は、
<世界平和統一家庭連合 会長 田中富廣>
宛先は、
<衆議院議員>
とだけあり、名前は書かれていない。
「日頃より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます」で始まっている。
定型のあいさつではあるが、これまでに明らかになった政治家との関係を踏まえると、格別のお引き立て、がただのあいさつではなく、意味を持つ言葉であるとも思えなくもないが……。
そして、3つの資料を送る旨、説明した上で、
「憲法を尊重し擁護する義務を負う国会議員の皆様により、違憲違法な立法措置等がなされないように〈中略〉お願い申し上げます」
などと記している。
ほかにも、解散命令請求に対して旧統一教会が発表した声明文なども添付し、解散命令や、教団財産を保全する特別措置法を成立させないよう求め、返金トラブルにも真摯に対応していくといった趣旨のことが書かれている。