先週の国内女子ツアーは、埼玉県の武蔵丘ゴルフコースで樋口久子 三菱電機レディスが開催され、リ・ハナ(韓)が逆転でツアー初優勝を飾った。
【写真】オファーは500億円超え? LIVゴルフから引き抜きの噂があった日本人選手といえば
リは、トップと5打差の8位から5バーディ、ノーボギーの5アンダー67で回り、仁井優花、山下美夢有とプレーオフに突入。18番パー5で行われたプレーオフでは、第2打をピン手前7メートルのイーグルチャンスにつけると、短いバーディーパットを沈めて勝負を決めた。
原英莉花らと同じく尾崎将司を師事するリは、2020-21シーズンに下部ツアーで賞金ランクトップに立っており、レギュラーツアー本格参戦は昨シーズンから。2001年生まれで、笹生優花、山下美夢有、西郷真央らと同じ“新世紀世代”から、また新しいヒロインが生まれたことになる。
そして、例年と変わらず、若手の台頭が目立つ女子ツアーだが、こうした若手の高い壁となっている存在がいる。それが、リの同郷の大先輩にあたる申ジエ(韓)だ。
昨季こそ未勝利に終わった申だが、今季は開幕戦のダイキンオーキッドレディスでいきなり優勝すると、アース・モンダミンカップで2勝目をマーク。先週の樋口久子 三菱電機レディスでは予選落ちを喫したが、大会終了時点のメルセデス・ランキングで2位、賞金ランキングでは3位につけており、“~世代”で席巻するツアーでベテランとして強い輝きを放っている。
特に申の活躍はピカイチで、先週含め予選落ちは4回あるものの、2位が4回、3位が2回、5位が3回(それぞれタイを含む)と優勝争いの頻度が多い。メルセデス・ランキング、賞金ランクの上位陣が、軒並みここまで30試合前後出場している一方で、それぞれ2位と3位の申は、たったの19試合。これだけ見ても、いかに申が毎度のように上位にいるかが分かるだろう。
現在35歳の申がプロ転向したのは、2005年のことだった。翌2006年の韓国女子ツアーのメジャー、韓国女子オープンでプロ初優勝を飾ると新人賞と賞金女王に君臨。国内ツアー参戦は2008年からで、ヨコハマタイヤPRGRレディスで初優勝すると、日米ツアー共催のミズノクラシックで優勝した他、この他出場4試合で2位(タフ含む)に3度入る圧倒的な強さを見せていた。