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 子どもへの性暴力が後を絶たない。性犯罪を防ぐためにはどうすればいいのか。特効薬がない以上、知恵を出し、子どもを守っていかなければいけない。AERA 2023年10月30日号より。

【画像】子どもにかかわる職業に就き性加害を繰り返しているケースがこちら

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 性犯罪を防ぐための「特効薬」はない。犯罪心理学者で、警察庁犯罪被害者支援室で臨床心理士を務めた経歴を持つ追手門学院大学の櫻井鼓(つつみ)准教授は、法の整備や加害者への治療なども含め、「さまざまな観点から多面的に取り組むことが重要」と説く。

「早急に必要なのは、子どもが被害者にも加害者にも、傍観者にもならないための教育です」

 その役割は、第一に家庭にあるという。例えば保護者は子どもに、水着で隠れるところなど自分のプライベートゾーンは他人に触らせてはいけない、被害に遭いそうになったら「いやだ」と言ってその場から逃げていいと、普段からよく言い聞かせることが必要。そして、「何かあったら信頼できる大人に話して」と折に触れ、伝えることも大切だという。

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野村昌二

野村昌二

ニュース週刊誌『AERA』記者。格差、貧困、マイノリティの問題を中心に、ときどきサブカルなども書いています。著書に『ぼくたちクルド人』。大切にしたのは、人が幸せに生きる権利。

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