「応援したい」という思いが募り、主演映画「四月の雪」が日本で公開されたときには、56回映画館で鑑賞したという。
「青春が噴き出してしまいまして」と語るのは、80代の女性。あの頃、ヨン様に重ねたのは、遠い日の初恋の彼だった。
「短大を卒業したのが、昭和38年なんです。ちょっと好きな人がいたけれど、家が商売をしていたので、母の勧めで見合い結婚をしました。恋愛が成就できなかった思いがあって」
学校で男女が言葉を交わすだけで噂になった時代。主人公のふたりが川のほとりでデートするシーンは、若き日の夢を絵に描いたようだった。こうした気持ちを伊達さんは「ノスタルジア」と表現する。また、ドラマと出合う直前には、自宅で5年ほど介護していた義理の母が亡くなった。心にぽっかりと開いた穴を癒やしてくれたのがヨン様だった。
「韓流四天王」が人気
AERAの単独インタビューに、ペ・ヨンジュンはこう答えている
「『冬のソナタ』を見た日本人に聞いて驚いたことですが、日本語で『愛している』という言葉はもはや死語になり、『好き』という言葉しか残っていないそうですね。『冬のソナタ』で愛するという言葉を聞き、もう一度、純粋に人を愛するという気持ちを思い出したと言われました。そう聞いてとてもうれしいです」(AERA臨時増刊「『ペ・ヨンジュン』で知る韓国」2004年7月1日発行)