巨人から戦力外となった中島宏之

 巨人から戦力外となった中島宏之に対する他球団からの評価が高いという。2000本安打達成を視野に入れるベテランの来季はどうなるのだろうか。

【写真】広島入りの噂もある元巨人の投手がこちら

 日米通算で22シーズンにわたってプレーした41歳は10月13日に巨人から戦力外通告を受けた。年齢的には引退という2文字がちらつくが、来シーズンの所属先が見つかる可能性は高いという見方が多い。

「限界説を唱える人もいるが巨人はチーム編成上で起用できなかった部分がある。若手成長株が出始めて経験を積ませないといけなかった。また主軸の岡本和真中田翔や長野久義、助っ人外国人などは右打ちの野手が多かった。ずば抜けた結果を残せなければ一軍昇格できないような状況だった」(巨人担当記者)

 今季はキャリア通算2000安打まで残り77本に迫った状態でシーズンに突入したが、一軍ではわずか8試合の出場にとどまり、18打数5安打の成績。大台まで数多くは上乗せできなかった。

 とはいえ、二軍では67試合に出場し、打率.267(135打数36安打)、19打点、得点圏打率.348と存在感を見せている。

「気持ちが切れてもおかしくない状況ながら、若手に混じり黙々とバットを振っていた。状態も良くて若手から質問されると親切にアドバイスしている姿も目についた。今季二軍ではリーダー的存在で周囲に好影響を及ぼしていた」(巨人関係者)

「打数こそ少ないが一軍でも得点圏打率5割と勝負強さは健在で、スタメン起用された7月17日ヤクルト戦(神宮)では3安打をマークした。3月の春季キャンプ紅白戦の死球で骨折した右手首も心配なさそうなので、興味を持つ球団はあるはず」(巨人担当記者)

 戦力外となった直後から獲得の可能性がある球団名がいくつも浮上しているという。2000年のドラフト5位で入団し、プロ生活をスタートさせた西武はその筆頭候補だ。

「12年間所属した愛着ある球団は選手流出が続き苦戦を強いられている。古巣の窮地を助けたい思いもあるはず。状況が許せば西武復帰の可能性はある」(元西武担当記者)

 西武はオフに打線の中心だった山川穂高が国内FA権を行使して退団する可能性もある。右打ちの野手ではベテラン中村剛也がまだ健在だが、渡部健人など若手は成長段階の選手が多い。今季の年俸5000万円(推定)が2000万円程度になれば、いまだに根強い人気があるだけに投資額の回収も可能だ。

次のページ
西武以外で“候補”となりそうな球団は?