例えば、大谷はシーズン終盤ケガで出場をとりやめたものの日本人初のメジャーでの本塁打王に。吉田正尚もメジャー移籍1年目らしからぬ活躍をみせた。WBCで2本のホームランを打ったDeNAの牧秀悟は4、5月こそ不調だったが、以降は一転絶好調。今季は4番として初めて全試合に出場し、最多打点(103打点)、最多安打(164安打)でリーグ2冠に輝いた。
WBCでは大谷とタイの9得点を挙げた近藤健介(ソフトバンク)も成績では過去最高を更新。本塁打と打点などでタイトルを獲得した。また「最高です」の巨人の岡本和真も、今年2年ぶりの最多本塁打だ。
オリックスの山本由伸は16勝を挙げて最多勝、オリックス宮城大弥も10勝でリーグ優勝に貢献した。「肩は消耗品」という理由でアメリカのメジャーリーガーはWBCに出ない人も多いが、むしろ出場以降、選手のパフォーマンスが上がる例は少なくないとみた。
大谷やダルビッシュなどスターの活躍を間近で見ることは、若手選手のプラスにならないはずがないのだが、「WBCにメジャーに、両刀で大活躍した大谷のケガがWBCと関係しているとしたら……国民総出でごめんなさいと言うしかないですね。そして心からありがとう、と」(前出の女性)。
大スターのみなさん、28年オリンピックも、きっとね!(ライター・福光恵)
※AERA 2023年10月30日号