WBCでは全7試合で1番・センターで出場したラーズ・ヌートバー。今季は打率.261、本塁打14本、出塁率.367で自己ベスト(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 先日、2028年ロサンゼルス五輪の追加競技として、2大会ぶりに野球・ソフトボールが復活することが承認された。決定前のプレゼンでもWBC決勝での2人のスーパースターによる激戦がアピールされたという。

 ケガなどで泣く泣く出場を断念した選手もいたが、今回はスター選手が軒並み出場していたのも盛り上がった一番の理由だろう。例えば、前回大会が開かれた17年、Q&Aサイトには、こんな質問が寄せられていた。

「WBCはサッカーのワールドカップと違って、辞退者が多いのはなぜですか?」

 その答えとして選ばれていたのが、「ワールドカップは夢や名誉のため。WBCはお金のために出場するから」。今回はお金に困ってなさそうな選手の出場も多いが、メジャーリーグなどではシーズンに影響するなどの理由で、WBCへの選手の派遣を歓迎しない球団も多いという。

ファンの申し訳なさ

 日本でも、過去にはある球団の選手が全員代表入りを辞退、なんてこともあった。WBCがシーズン開幕直前に行われるため、調整を早めることでシーズン途中で失速したり、ケガをしたりするリスクも指摘される。

 WBCをきっかけに野球推しになったという、知り合いの50代女性会社員が言う。

「大会の前後には『WBCなんかに出てシーズン大丈夫かよ』と言う関係者もいましたよね」

 彼女は、国民のためにがんばってくれた侍メンバーがシーズンで損をしたら申し訳ないと感じ、ローカルテレビなども小まめにチェックして、陰ながら侍メンバーを応援するようになったという。すると……。

「シーズン開幕当初は一部の新聞やスポーツ紙では、『WBCで調整が前倒しになった影響で本番は不調』みたいな論調だったけど、シーズンを通してみると、だいたいみんな(成績が)いいんですよ。ほっとしました」(前出の女性)

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