元経産官僚の古賀茂明氏

嵐のコンサートでは楽屋に訪問

 さらに、19年11月9日。安倍氏も名前を連ねる「奉祝国会議員連盟」などが主催した「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」に出席した。両陛下も出席し、愛子さまもおしのびで訪れたなか、嵐が祝福の歌を披露した。

 それから3週間後の11月30日、嵐の東京ドームコンサートに安倍氏の姿があった。またしても首相官邸のInstagramや自身のツイッター(現・X)で、嵐のメンバー5人と一緒の写真をアップ。安倍氏はこんなコメントを残している。

天皇陛下ご即位をお祝いする国民祭典で、素晴らしい歌を披露してくださった、嵐のメンバーの皆さんに、本日は、直接、感謝の気持ちを伝えることができました」

 特定の芸能事務所のタレントと首相がこれだけ頻繁に接近するのは異例だろう。そして、長い弔辞を送るほど蜜月だったジャニー喜多川氏との関係を識者はどうみるのか。

 元経産官僚で政治経済評論家の古賀茂明氏はこう話す。

「ジャニー氏は半世紀以上にわたり、多数の少年に性的虐待を繰り返してきたのが本当の姿だったわけです。それにもかかわらず、安倍氏はジャニー氏を『稀代のプロデューサー』と持ち上げた。所属タレントの心を痛めつけ、性的に虐待した史上まれにみる性犯罪者に対して、結果として、安倍氏は箔付けをして、ますます神格化させてしまった。もしジャニー氏が生きていたら、国民栄誉賞を与えていたのではと思うくらいの褒めちぎり方です」

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自らの人気取りには「歯止め」がきかない