「このように多様な経験ができているのは、千葉県の地域枠を選んだおかげもあると、私は思っています。地域枠だとちゃんとした研修ができないのではないか、生活が不便なのではないかという心配をして、選択をためらっている受験生もいるかもしれません。でも、これまで私は不安や不便を感じたことはまったくありません。むしろ、医療者として着実に経験が積めているという実感を持って、毎日が送れています」

七夕には、市内の子どもたちから感謝の言葉が書き込まれた短冊が届けられた(提供写真)

 最近は一般的な病気であればスムーズに診察ができるようになり、徐々に医師としての自信もついてきたという和泉医師に、次の目標をたずねると、「まずは論文の完成と、神経内科専門医を取得することです」と笑顔で答えてくれた。

(文/山本尚恵)

※週刊朝日ムック『医学部に入る2024』より

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