精神科医の藤野智哉さん
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 仕事、人間関係、子育て介護などで忙しすぎる現代人。日常の中でつい悩んでしまったり、がんばりすぎてしまったり、誰かにふりまわされてしまったりする人も多いはず。そんなとき、なるべくストレスをためずに生きるには、どのように心を整えればいいのだろうか。テレビやSNSで人気の精神科医・藤野智哉さんの著書『「誰かのため」に生きすぎない』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から一部を抜粋、再編集してお届けする。

【実はあなたも…こんな悩みがある人は「繊細さん」?】

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悩んでいる2時間も、楽しく過ごす2時間も同じ

 あなたの寿命が80歳だとしたら、生きるのに与えられた時間は80年、この80年があなたの命といえますよね。

 つまり、時間って「命」なんです。

 ぐるぐる悩んでいる2時間も、無理して残業する2時間も、仲間と楽しく過ごす2時間も、同じ2時間。

 きっちり2時間分の命が削られていきます。

 だったら、優先順位を決めて、ムダに過ごしたくないですよね。

 もちろん、すぐに優先順位なんて決められないかもしれません。

 仕事のノルマはきついし、上司の目は厳しいし、週末はヘトヘトだし、家族との時間だってゆっくりとれないし……何も考えられない、という人もいるでしょう。

 でも、もしも今、余命わずかだとしたら、同じ行動をとりますか?

 きっと同じ行動はとらないことでしょう。

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嫌な人のことを考える時間は1分でもムダ