上皇ご夫妻への新年のあいさつで仙洞御所に入る皇后さまと愛子さま。愛子さまの初めての帽子には、お印のゴヨウツツジの花飾りが添えられた=23年1月 代表撮影

 衣装は念入りに仕立てられる。天皇誕生日の際に、愛子さまが着用した淡いピンクのローブモンタントは襟と袖口にオーガンディを重ねた上品な仕立てだ。

 欧子さんが、愛子さまの帽子をデザインしていた時には、まだローブモンタントが仕上がってはいなかった。後日完成したドレスをみると、襟元と袖にオーガンディを重ねたデザインがされていた。愛子さまには、ふんわりとしたデザインがお似合いになる――。欧子さんは、モンタントと調和するようにオーガンディを使い、大きなリボンのデザインを施した。

 今回、清楚なピンクの装いとよくなじんでいたのが、愛子さまのメイクだ。

 長年、パリコレの取材を続けたファッション評論家の石原裕子さんは、愛子さまの表情がより柔らかかった理由について、アイメイクにポイントがあったのではと話す。

「愛子さまのお顔は、きれいな卵形。目鼻立ちもお父さまの陛下に似た柔和な造形です。お姫さま顔に合わせた眉の線は、弓形を生かしつつ、眉尻を少し下げる事で、より自然な優しさが出ています」

 表情をより明るくひきたたせたのは、目のきわから涙ぶくろにかけて入れたラメ入りの白いアイシャドーだという。

「ラメがキラリと光ってハイライト効果があります」(石原さん)

 実際、最近の愛子さまの映像や写真を見返すと、目元には白いラメがうっすら入っている。

 石原さんによれば、ここ最近は、愛子さまの「定番」のメイクなのだという。

 興味深いのは、母の雅子さまをお手本にしつつも、しっかりと違いを出している点だ。

 石原さんは、眉ずみやアイラインにこげ茶を使う点は、母の雅子さまと同じだと話す。

「ただし、雅子さまは目鼻立ちがはっきりなさったおつくり。お顔の道具が大きい分、しっかりと描いていらっしゃる。特に代替わりで皇后になられてからは、眉がより太く力強くなりました」

 この12月に、愛子さまは22歳の誕生日を迎える。来春には、学習院大学も卒業予定だ。仲むつまじい天皇ご一家だが、愛子さまは着実にご自分のカラーを出しつつあるようだ。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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