ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの連載「今週のお務め」。14回目のテーマは、「ジャニー喜多川氏の性加害問題」について。
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ネットを中心とした糾弾というのは、往々にして「自分たちの正義で巨大権力・圧力・利益をどこまで失墜させられるか」がゴールだったりします。しかし、そのような人たちの声が、長らく有耶無耶にされてきたジャニー喜多川氏の所業を、白日の下に晒す結果を導いたのは紛れもない事実です。
私が初めてジャニー氏の性的嗜好に関する知識・情報を得たのは、1988年か1989年のこと。当時、社会現象になっていた光GENJIの名前を冠した書籍(いわゆる暴露本)が出版され、それを読んだクラスの女子から(真偽はともかく)内容を聞いたのが最初でした。
私はすでに自分が同性愛者であると認識していましたが、まだ中学生だったため、その実態や生態についてはまったく無知かつ他人事であり、ましてや人前で興味を示すなどできるはずもなく、努めて一般的な驚き方をした記憶があります。