
厚意は、このことばでありがたく受け取る
次に紹介するのは、気づかってくれる相手の申し出を、感謝の気持ちとともに「おことばに甘えて」受け入れるときに使いたい“ちょい足しことば”。何かを譲ってくれたとき、役割を代わってくれたとき、自分がすべき負担を相手がしてくれたときなどさまざまな場面で使えるひとことです。
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Aさん:あとはやっておくから、たまには早く帰ってくださいな。
Bさん:おそれいります。それでは、お先に失礼します。
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Bさん:おそれいります。それでは、おことばに甘えてお先に失礼します。
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少し硬い表現にはなりますが、「ご厚意に甘えて」も同じ意味で使えます。こちらは、メールの返信などの書きことばで、より使いやすいですね。
「今日はいいから、帰りなさい」「いえ、まだみなさんいらっしゃいますし……」という具合に、「おことばに甘えて」に至るまでには、ちょっとした譲り合いがあることでしょう。でも、これを長引かせるのは、せっかく気づかってくれた相手に失礼です。
あなたが一旦は遠慮しても、相手がもう一度言ってくれたなら、先方の提案をありがたく受けましょう。そのほうが、相手もすっきりと気持ちがいいですよね。
こんなふうに「おことばに甘えて」は、お互いの思いやりで心があたたかくなることばです。さらに、当たり前だとは思っていないこともちゃんと伝わるので、安心して活用してほしい“ちょい足しことば”のひとつです。
今回紹介したのは、どれも相手をうれしい気持ちや前向きな気持ちにしてくれることばです。ほんのひとこと、あるかないかで会話の印象ががらりと変わります。少しずつ、意識して使ってみてください。
(構成/三宅智佳)
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