省庁ではジャニーズタレントを広告に起用しているところもあります。政府として無関係とはいえないでしょう。今回の事件は国際的にも問題視されており、加藤氏がこどもの性被害問題に積極的に取り組むことができるか問われていると思います。
――岸田首相の人事の狙いはどこにあると思いますか。
表向きは刷新感を出しながら、権力の中枢は派閥の会長や幹部が占めました。麻生派を率いる麻生太郎氏は副総裁に留任、茂木派トップの茂木敏充氏も幹事長留任が早々に決まりました。安倍派の幹部である松野博一官房長官、萩生田光一政調会長も留任となりました。これまでの政権の骨格は維持したかたちです。
今回の人事で、国民の支持率を回復に向かわせながら、足元の党内の基盤を整えたことで、次期衆院選や来年の総裁選に臨んでいこうとしているのだと思います
――支持率は上がるのでしょうか。解散のタイミングはいつが考えられるのでしょうか。
今回の人事で少し改善するとは思いますが、これまでの不人気を払しょくするほどではないでしょうね。これから出てくる経済対策でどのくらいインパクトを出せるかがポイントになってくると思います。
解散については、最短では、臨時国会を召集して、冒頭解散というシナリオが考えられます。北朝鮮がミサイルを飛ばし、金正恩総書記とロシアのプーチン大統領が会談をするなど国際情勢が厳しい中だと政権の支持率が上がりやすい傾向があります。そうしたなかで、今回の人事と経済対策などで国民の支持を高め、そして解散というシナリオですね。