「足し算引き算」思考が自分の意見につながる　しいたけ.さんがアドバイス

　AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:自分の意見がはっきり言えず、他人と比べて一人で落ち込みます。意見を言う時、尋常でないくらい緊張してしまいそんな自分に疲れます。何でもポンポン言える人が羨ましいです。結局、人と比べて私には得意なことが何もないなぁと落ち込み、今まで私は何をしてきたのだろうと悲しくなります。小さな事を気にせず自信を持つにはどうすれば良いのでしょうか。（女性／会社員／46歳／やぎ座）

A:ご相談者さんは40代の方ですが、ある程度年齢を重ねた僕たちだからこそ、おすすめしたい作戦があります。「張り合わない作戦」です。

　僕の話になっちゃうんですが、2年ぐらい前、コロナの波がちょっと収まった時に久しぶりに友達とご飯を食べに行きました。昔から知っている友達ですが、1年以上人と会ってないような状態だったから相づちもうまく打てないし、次に何をしゃべったらいいのかわからない。ギクシャクしてびっくりするほど話が盛り上がりませんでした。

　20代の頃の僕だったらしばらく落ち込んだと思いますが、この時は翌日には「ま、いっか」と思えたんです。

　僕は、30代後半ぐらいになったら、自分の「得意と不得意」を整理して自覚しておいたほうが安定して過ごせるのかなと思っています。それで、不得意なことが自分よりできる人のことを、リスペクトしまくる。20代とか若い時には、悔しくてそれができないかもしれません。その悔しい気持ちももちろん大事だけど、「このテリトリーはあなたがすごい」と任せてしまって、その人をサポートしたり、「あれ良かったっすね」みたいなことをちゃんと伝えることができるようになると、楽になるような気がします。