「食べ物をおろそかにして、どんな高級クリームを塗っても、ハリやツヤ、透明感のある美しい肌にはなりません。肌の9割は食事からできているといわれています」と語るは、書籍『食べるたけで、若くキレイになる方法』の著者で健康・美容に役立つフードライフを提案する小針衣里加さん。
小針さん自身、食事に気をつけるようになってから、それまで悩まされていた冷え性やむくみも改善され、45歳を迎えた今なお白髪もなく、実年齢より若くみられるようになったといいます。そこで同書では、何をどのように食べれば健康や美容に良く、いつまでも若々しくいられるのか、その秘訣を細かく教えてくれます。
小針さんは、バランスの良い食事を心がけるうえで、ひとつ覚えておくと便利な合い言葉があるといいます。その言葉とは、「すごい!くさなぎつよし」。
「すごい!くさなぎつよし」の、それぞれの頭文字を持つ食材を効果的に食べることが、若さを保つための秘訣なのだといいます。
順に見ていくと、「す」は「スプラウト」、「ご」は「ゴマ」、「い」は「いちごなどのベリー類」、「く」は「黒豆」、「さ」は「サバ」、「な」は「納豆とナツメ」、「ぎ」は「牛肉(赤身)」、「つ」は「漬け物」、「よ」は「ヨーグルト」、そして「し」は「生姜」。
これらの食材を、同書に記される、その効果がより良く発揮される方法でとり入れることが大切だというのです。
たとえば「よ」のヨーグルト。私たちの体は、疲れがたまると悪玉菌が増え、免疫力が低下。結果、肌荒れや便秘を引き起こしやすくなります。そこで夕食後に、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を含むヨーグルトを食べておくと、腸のゴールデンタイム――夜10時から深夜2時ごろにかけての腸の働きが活発となる頃に、善玉菌が優勢となり、腸内環境も整うのだそうです。
重要なのは、食後、それも夜に食べるということ。ヨーグルトに含まれるカルシウムは、朝よりも夜に吸収率が高まるそうなので、夜、就寝3時間前までに食べておきたいところ。また空腹時は胃散が増えますが、胃散は善玉菌までも殺してしまうため、ヨーグルトを食べる際は食前ではなく、胃散が薄まる食後に食べた方が良いとのこと。
さらにヨーグルトの原料でもある牛乳のタンパク質は、分解されるときに鎮静作用のあるオビオイドペプチドを作り出すといいます。このことからも、夕食後にヨーグルトを食べておくと、心が落ち着いて安眠できるため、疲れが取れるのだと小針さんは指摘します。
同書では、その他に、白髪になりにくい美髪を作る食材や、美肌効果、ダイエット効果のある食材とその食べ方、レシピ等にも触れられていきます。体に良い食材を正しい食べ方でとり入れることができているか、いつまでも健康・若さを保つためにも日々の食生活、見直してみてはいかがでしょうか。