「もしもに備えた子供の写真撮影」の投稿は大きな反響があったという=同課のXより

 現在、20~50代の課員約40人が交代制で平日に投稿している。「投稿は災害や防災に関するものに限る」という制限のみで、内容は各自に任されているという。

 課には子育て中の人、独身の人、定年間近の人、ペットを飼っている人、高齢の家族と同居している人など、様々な背景を持った人が所属している。

 もう一人の“中の人”、同課の金村優樹警部補は他の課員の投稿を見て、「自分では気がつかなかった」と思うこともしばしばだという。「『防災』にもこれほど色々な見方があるのだなと実感しています」
 

「跡が残らない髪の結び方」も反響が大きかった投稿だ=同課のXより

 40人ほどの当番制を採用しているとなると、2カ月に1度はツイートの機会が回ってくる計算になる。

「正直、ネタに苦しんでいる課員も多い」と山中警部は笑う。課員は書籍や新聞、インターネットなどのほか、スーパーやアウトドアショップなどで商品を眺めながら常にアイデアを練っているという。

「SNSがあることで、『ネタを探さないといけない……!』という、ちょっとした切迫感もあり(笑)、常に『何かないかな』『これ使えるんじゃないか』と、わたしも含め課員もアンテナの感度を高めています」(山中警部)
 

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