加齢変化それは自分との対話なのだ(イラスト:サヲリブラウン)
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 作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活躍するジェーン・スーさんによるAERA連載「ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして」をお届けします。

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 珍妙な若作りはしたくないが、年齢より老けて見えたいわけでもない。これが、今年50歳になった私の偽らざる心持ちです。容姿に関し、42歳くらいからずっとそんなことを考えています。フフフ。

 女は若いほうがいいなんていう世間のくだらない物差しから解放されていないのかと自分を忌々しく思いながらも、いや、これは他者がどうというより自分との対話なのだというのも偽らざる気持ち。私は自分のどこがどう変化したのかに興味があります。

 12歳の私と20歳の私は、身長や顔の作りなど変化が明らか。しかし、42歳から50歳への加齢変化は、レイヤーが幾重にも重なって形作られたもので、「これ!」と指摘できる点がありません。50歳と70歳なら、ハッキリ違いがわかるのだろうけれど。

 で、少し真面目に観察してみたんです。どんなレイヤーが重なると、私は老けてみえるのかと。

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