名古屋市の担当者に聞くと、

「名古屋茶屋店のある場所は、都市緑地法で一定の広さの緑化が義務付けられています。開業時はたしかに緑化され、市もチェックしています。今回、情報提供もあり、名古屋茶屋店の調査をしたところ、緑地帯がなくアスファルトなどで舗装され、中古車が置かれていました。店に聞くと、時期は不明だけど緑地帯を撤去したことは認めていました。都市緑地法に違反している状態です」

 と話していた。名古屋茶屋店は、7月には国土交通省の立ち入り検査も受けている。

「当時は、もうかるなら不正であっても許される、みたいな空気がありましたね。だから法を無視して芝生もはがしてしまうのでしょう」

 とAさんはいう。

刑事告発します

 名古屋市の河村たかし市長は、

「法に触れることがあるなら名古屋市としても刑事告発します。街路樹を除草剤で枯らす、検査に通ってから芝生を勝手に舗装する、どれもとんでもないことだ」

 と怒りをあらわにしていた。

 市が街路樹の問題で土壌検査をした結果、除草剤成分を検出したといい、警察に被害届を出すという。

 こうしたケースは他の店舗でもあった。

 大阪府堺市にある、ビッグモーター堺鉄砲町店でも同様のケースが確認された。2019年11月に開業した同店でかつて勤務していたBさんがこう話す。

「最初はきれいに芝生などが植えられていましたけど、半年ほどしてかな、業者が来て手際よく芝生をはがして、舗装していきました。あっという間でしたね。その数日後には、商品の中古車がそこに並べられました。3、4台くらいは余分に置くことができるようになりました」

ビッグモーターの和泉伸二社長
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「1台でも多く並べたいから芝生を削れ」