瑠璃光院/見ごろは11月中旬頃。書院2階の床や机に映るもみじを楽しむには、晴れた日の昼すぎころの光がちょうどいい photo 稲田大樹

 京都旅屋の吉村さんは、「京都の紅葉は、洗練された庭園や風格ある建築とともに楽しめる場所が数多くあるのが魅力」だと語る。秋は特に人気で予約が必要なこともあるので、瑠璃光院のホームページで確認を。「三千院方面の行き帰りなど、同じエリアの紅葉スポットと一緒に巡ると、時間のロスを最小限に楽しめます」と雅京都観光タクシーの宮本さん。秋景色と合わせて、日本の蒸し風呂の原型とされる「八瀬のかま風呂」の見学や、屏風・来迎図などの寺宝の数々なども堪能したい。

清水寺 幻想的な雲海に舞台が浮かぶ

「清水の舞台」で知られる清水寺の本堂。悠然と広がる渓谷・錦雲渓の紅葉と、その断崖の上にせり出すように立つ舞台のコラボレーションは見逃せない。「舞台と紅葉を一緒に楽しむなら奥の院から見るのがおすすめ」と写真家の稲田さん。雅京都観光タクシーの宮本さんは「夕方、奥の院から見る紅の世界が大好きです」と語る。日中は、澄み切った青空に朱色の三重塔と赤い紅葉が美しく映える。京都旅屋の吉村さんおすすめの時間帯は「光が当たる昼すぎから午後3時頃」。混雑はしているが、本堂を包む圧巻の紅葉と青空のコントラストは必見だ。

清水寺/夕日が、清水の舞台の周りの紅葉をより赤く染めながら西の空へと沈んでいくさまは、見た人の心に残る絶景 photo 稲田大樹

 夜間のライトアップでは一層錦雲渓が幻想的に。燃える紅葉の中に本堂が浮かび上がる華麗な風景と、京都市街の夜景を楽しめる。本尊・十一面千手観世音菩薩立像の慈悲を表す青い「慈悲の光」が市街を優しく照らす光景も、京の新たな風物詩となっている。森の案内人の三浦さん曰く「ライトアップを楽しむコツは、毎年創意工夫されている演出をシンプルに楽しむ」こと。音羽山の自然が織りなす絶景と光の共演を、心に焼きつけて。

(構成 生活・文化編集部 岡本 咲)

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