主催者による声明文

 日本的とはどういう意味なのか。松永氏は言う。

「他人の胸や性器などのプライベートパーツは触ってはいけないという意識が希薄なのです。他人の身体を触ることに対してあまり深く考えていない。日本ではこういった教育が十分にされておらず、今回の性被害はそれが表に現れたのだと思います」

 プライベートパーツに対する認識は、幼い頃から形作られると考えられているという。松永氏は漫画で男の子が女の子の胸を触ってしまうという描写を例に挙げ、こう話す。

「そのとき女の子が本気で怒るという表現は多くないと思います。『キャー!』と声を上げる程度でしょう。こうした表現に触れることで、男の子はプライベートパーツを触ることを許される行為として認識し、女の子もこのくらいのことは怒ることではないと我慢を覚えてしまう」

 SODAさんへの性加害も「『キャー』と言われる程度の行為だという認識だったのではないかと考えられます」と松永氏は言う。

 今回の事件では、性被害を伝えるSODAさんの投稿に対して、「露出度の高い服装をしているのが悪い」など、服装を批判する投稿がされた。これに対して、SODAさんは自身のXで、「私がどんな服を着いたとしても、私に対してのセクハラと性的暴行は正当化できない」などと反論している。

「背景に根強い“痴漢神話”がある」と松永氏は指摘する。“痴漢神話”とは、「被害に遭ったのは露出の多い服装をしていたからだ」など、根拠がないにもかかわらず、まるで事実のごとく広まっている痴漢などに関する言説のことだ。

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