
夏の甲子園の試合ハイライトと舞台裏のドラマを伝える「熱闘甲子園」(ABCテレビ・テレビ朝日系列全国ネット)。今年新たにキャスターとして加わった斎藤佑樹さんに意気込みを聞いた。「甲子園2023」(AERA増刊)の記事を紹介する。
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幼いころから見てきた夏の甲子園のイメージといえば、汗だくの選手と泥だらけのユニホーム。それでいざ自分がマウンドに立ってみて思ったのは、たしかに厳しい暑さなんですが風も感じるんですよ。汗をたっぷりかくからこそ風が心地よいというか。人工芝の球場の暑さとはまた違う、土のグラウンドならではの暑さをよく覚えています。
甲子園ではいろんな景色を見させてもらいました。1回戦の鶴崎工(大分)との試合では最終回にライトを守ったんですが、すぐ左手に味方(早稲田実)のアルプススタンドがあって、あのときは俯瞰で試合を見ていたというか。貴重な経験でしたね。あと印象深いのは3回戦の福井商との試合で打ったホームラン。スタンドに入るとは思わなかったので必死に走っていたら、アルプスから歓声が上がって。気持ちよかったですね。
熱闘甲子園は大会中も宿舎でよく見ていました。鹿児島工の今吉(晃一)選手を番組でフォーカスしてましたよね。準決勝での対戦も含めて強く印象に残っています。
僕自身も「ハンカチ王子」と呼ばれて注目していただきました。大会中はそれほど気にならなかったんですが、東京に戻ったあと、甲子園で優勝したのに野球選手として見てもらえず、ハンカチを使った高校生として取り上げられることにギャップを感じたというか。ただ、今になってみればあの言葉があったからこそ、その後の僕の人生があるので感謝しています。
もし、僕が2006年に熱闘甲子園のディレクターだったとしたら? 早実の普段の学校生活を切り口にしますね。夏の大会直前に試験があるんですが、僕たちホント一生懸命、徹夜で勉強してたんですよ。意外に練習やってないじゃん、みたいな(笑)。
今年はキャスターとして番組に加わることになりましたが、古田さんとヒロドさんにいろいろ教えていただきながら、その中でグラウンドに立った選手が何をどう見せたいと思っているのか。それを僕自身がしっかり感じて、そのままの温度でお伝えしていきたいと思っています。
(市瀬英俊)
「熱闘甲子園」(ABCテレビ・テレビ朝日系列全国ネット)は8月6日(日)スタート。決勝まで連日放送(雨天等で全試合中止時は放送休止)。月曜〜金曜よる11時10分〜11時40分/土曜、日曜よる11時00分〜11時30分(変更の場合あり)
※AERA増刊「甲子園2023」から