
遺品整理などの家財整理を専門の業者に依頼する場合には、どんな点に留意したら良いのか。順を追って説明しよう。
まずは、見積もりを依頼するとき。業者を探すのは、ネットや口コミを通じてリサーチするのが一般的だ。「この業界は始まってから十数年と、まだ歴史が浅く、参入している業者も正直なところ、玉石混交です」と上野さん。過去には心ない業者による不祥事などもあり、業界全体で努力しているが、世間の目もまだ冷たいのが実情だという。
・専門業者を選ぶ際のウェブサイトのチェックポイント
□遺品整理や生前整理の専門業者か
□料金体系をきちんと公開しているか
□メディアでの紹介実績はどうか
□アフターサービスの内容はどうか
□「企業理念」を公開しているか
□「代表挨拶」はあるか
□「社員教育」をしているか
そこでネットで探す際には、上記の項目を比較検討してみると良い。あわせて会社のホームページに「企業理念」「代表挨拶」「社員教育」などがあるかを見てみよう。事業に対する思いの強さが出やすいところなので、先の項目とあわせて比較検討すれば、ある程度の良し悪しは判断できる。
■事前に依頼範囲、決めて見積もり
その上で何社かに連絡して、現場である実家に来てもらい見積もりを依頼する。見積もりに来てもらうときには、具体的にどこまで何をお願いするのか明確にしておくことが大切だ。また、いる物・いらない物の選定は業者には依頼できないため、自分たちで判断する必要がある。
「私たち専門業者の視点で言えば、先にいる物をお客様に回収してもらって、あとは全てこちらにお任せというのが、作業的には一番やりやすい。全てをお任せではないときは、『ここは自分たちでやるので、ここからここまでをお願いします』など、明確に分けておいてもらえると助かります。捨てるだけでなく、買い取りやリサイクルできるものは、それ用に分けて処分するなどの対応もできます」(同)