一方で、女子生徒の状況は男子と少し異なる。10年前と比較できるデータのある29競技のうち、半分近い13競技で部員が増えていたのだ。

 女子部員全体の数は、男子と同様に10年前から減っている。しかし、この間の減少率は男子よりもわずかながら小さい。減少率は女子が7.8%減、男子が8.8%減だ。女子の場合、10年前にデータがなかったウエイトリフティングやレスリング、自転車競技など新たに集計の対象に加わった競技もある。

 女子生徒の運動部への関心は、相対的に以前よりも高くなったと言っていいかもしれない。競技の好みも多様化していることがみてとれる。

 女子で10年間の増加率が最も高かったのは、登山の54.8%増だった。登山部の人気上昇は男女ともに共通だ。

 続いて、水泳(飛び込み)の45.5%、フェンシングの30.9%、ヨットの15.3%などの順。11年に日本代表「なでしこジャパン」がワールドカップで優勝したサッカーも14.8%だった。

 部員の増加数でみると弓道の3162人増が最も多く、卓球(2116人増)、サッカー(1353人増)、バドミントン(1319人増)などが続いた。増加率トップの登山は増加数でも5位(993人増)と上位に入っている。 

 部員数そのものの上位は、バドミントン(5万6311人)が10年前の3位からトップに浮上。1位だったバスケットボール(5万2883人)は、バドミントンだけでなく、バレーボール(5万5583人)にも抜かれて3位になった。

 一方、12年度に7位だった弓道は、22年度に4位へ浮上している。この10年で弓道の部員数は3162人増えた。

 部活動はその競技を始めるきっかけになったり、競技人口や競技力を左右したりすると言われる。学校生活の思い出が残る場でもある。その意味でも部員数の変化は気になるところだ。

(AERA.dot 編集部・池田正史)

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