少なくとも事件の1カ月前から2人は知り合っていたようで、各紙の報道では、それから複数回会っており、その間にトラブルがあったようだとも伝えている。
まだ瑠奈容疑者の犯行とは決まっていないが、首を切断するという猟奇的な犯行に及ぶ人間の動機とはどんなものだろうか。
③修容疑者の周囲の評判とのギャップ
修容疑者は、札幌市内の総合病院に精神科医として勤めており、職場のメンタルヘルスなどにも取り組んでいた。過労死などが裁判になると、意見書を書いて提出することもあった。
2018年には海外に派遣される自衛隊員のケアを手掛ける「海外派遣自衛官と家族の健康を考える会」を発足させ、代表幹事にも就いていた。2年前のシンポジウムでは講演し、「命の大切さ」などを説いていた。
修容疑者を知る病院関係者は、
「優しく非常に面倒見のいい先生でした」
と話すなど、周囲の評判は良かった。
一方、瑠奈容疑者は、小学校高学年の頃から引きこもりがちで、近隣住民は「ほとんど姿を見ることはなかった」と話している。
修容疑者は、そんな娘が好きなファッションを一緒にしたり、買い物をしたりと、仲が良かった様子がうかがえる。
今回の事件で、犯行現場となったホテルから1人で出てきた瑠奈容疑者とみられる人物は、迎えに来た修容疑者の車で一緒に自宅に帰っている。
「修容疑者は、瑠奈容疑者が会社員男性を殺害したことを認識して迎えに行っていたとみられる」(捜査関係者)
医師としても、父としても評判がいいだけに、犯行とのギャップが際立つ。
そして先述の近隣住民が語った最近の一家の様子は異様だ。
「(修容疑者が)コンビニのお弁当やカップ麺を家の外で立ったまま食べたり、夜間にヘルメットにライトをつけて読書をしていたり、変な家だなと思っていました。家の中が少し見えたときがあって、廊下、玄関先にまでゴミがあふれていて、すごく散らかっていました」
捜査関係者も、
「家の中は廊下までものが散乱し、“ごみ屋敷”のような状態で片付けに手間がかかった」
と話していた。
「一家全員が共犯関係」という家族に何が起き、どんな話がなされたのか。