AERA 2023年7月31日号より
AERA 2023年7月31日号より

「たとえば『Can I have~』の構文を自動化するところまで持っていけば、店で注文したいときも『Can I have some more coffee?』と後半だけ入れ替えるだけで話せる。省エネでその段階までいけると思います。覚える基本の例文が、多ければ良いというものでもありません」

 これまで船橋さんが受けた相談の中には、2千例文を覚えたのに英語が話せないという悩みもあった。自分のレベル以上の難しい文章を覚えても、習得しきれない例文=自動化に至らない例文が増えるだけなのだ。

「中2レベルの例文を100ほど覚えることができたら、たとえばお店や電車の中で、周囲を見回しながら構文の後半部分をいろいろと置き換えて、頭の中で英作文してみるといいと思います。テキストを見ることなく置き換えがうまくいったときの『やった、できた!』は、成長の実感です。これが楽しさにつながっていくと思います」

(編集部・小長光哲郎)

AERA 2023年7月31日号より抜粋

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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