障害者の在宅勤務制度を導入した東京建物の人事部グループリーダー今井靖さん。チャットツールなどできめ細かいコミュニケーションを図る(撮影/写真映像部・上田泰世)
障害者の在宅勤務制度を導入した東京建物の人事部グループリーダー今井靖さん。チャットツールなどできめ細かいコミュニケーションを図る(撮影/写真映像部・上田泰世)

 在宅勤務者とのコミュニケーションの中心はチャットツール。体調や業務報告をメンターがチェックし、応対する。「季節の変わり目、どうしても体調が安定しません」といった体調報告に逐一、アドバイスするのがメンターの役割だ。5人の上司に当たる今井さんもチャットルームを常時閲覧し、必要に応じてメッセージを送ったり、オンラインで会話をしたりする。

 メンターは早期に「不安の種」を見つけ、今井さんに対処を促す役割も担う。以前、今井さんが共有のチャット上で特定の人を指して仕事を依頼した時があった。すると、依頼されなかった人が「自分には依頼がなかった」と自信をなくし悩んでいた。このときもメンターの助言のもと、今井さんがすぐに対処した。

「『不安』や『困りごと』への早期の対応が重要と聞いていますから、何か起こったらその瞬間に対応します」と今井さん。障害への配慮について学ぶ機会は多く、出社組の障害者への対応レベルも向上したという。「ノウハウを全社規模で共有したい」と意気込む。(編集部・渡辺豪)

AERA 2023年7月24日号より抜粋

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