開業医とのカンファレンスも毎週オンラインで実施している。心不全患者は、かかりつけ医のもとへ帰るため、在宅医やかかりつけ医を結んだ「退院支援カンファレンス」を患者も含めておこなっている。
「診療報酬もついているので、開業医の先生も、われわれも収入になります。何より患者さんが、開業医の先生と同時に、当院とも付き合い続けることができるという意識を持ってくれます。実際、開業医の先生も診療情報提供の書類一枚ではなくて、当院の医師の声が聞けることでコミュニケーションが密になっていきます。患者さんのケアや再入院予防など生活の質の向上にとても役立つため、参加してくださる先生も増えています」
同院は2023年度に東京都から多摩地域の心不全サポート病院として指定を受け、地域のネットワークづくりも始めようとしている。今後も循環器医療をリードする役割を果たしたいと磯部医師は話す。
「その中心になるべき病院でもあるし、当院でおこなっている取り組みを全国レベルで普及していきたいです。やるべきことはまだまだたくさんあります」
(取材・文/伊波達也)