ソフトバンク・武田翔太
ソフトバンク・武田翔太
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 ソフトバンクは“正しく”お金を使えているのか……。豊富な資金力を生かして積極的な補強を行なっているが機能しているようには見えない。

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 実績のあるFA選手や助っ人を大枚をはたいてかき集める“金満補強”といえば、かつては巨人を思い浮かべるファンが多かったが、今ではソフトバンクの専売特許になった感もある。

 昨オフも他球団でプレーしていた実績ある選手を軸に多数の選手を獲得した。FA選手ではWBCでも活躍した近藤健介(前日本ハム)を7年50億円(以下金額は推定)、捕手の嶺井博希(前DeNA)を4年3億円で獲得。さらに、メジャーでプレーしていた有原航平を3年15億円、クローザーのロベルト・オスナ(前ロッテ)を1年6億5000万円、先発候補のジョー・ガンケル(前阪神)を1年1億6000万円でチームに迎え入れた。

 その他にも新外国人ウィリアン・アストゥディーヨと1年1億8000万円で獲得するなど、好条件で各選手と契約を結び、総額80億円とも言われる超大型補強を敢行した。

「コロナ禍もあって12球団の多くが経営に苦しみ、選手年俸総額は各球団20~40億円の間で抑えている。しかしソフトバンクは60億円台と抜けているだけでなく、今季の補強費だけで80億円の規模は信じられない」(スポーツマーケティング関連会社関係者)

 投資分のリターンがあれば問題ないが、補強の目玉だった近藤がまずまずの成績を残し、クローザーのオスナが安定した投球を見せている以外は目立った成果を得られていないのが現状だ。有原はようやく一軍でも投げ始めたが、アストゥディーヨは一軍で打率1割台でファーム調整中。新加入以外の選手でも、2021年のオフに2年8億4000万円で契約を結んだガルビスも二軍暮らしが続いている。

「これだけお金を使ったので、開幕ダッシュから断トツ優勝を予想していた人も多かった。孫正義オーナーは現場に介入しないので波風が立っていないが、球団によっては監督が更迭になっていたのでは?との声も聞こえる」(在京テレビ局スポーツ担当)

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既に所属する選手との契約でも…