──そもそも声が武器になると気づいたのはSixTONESの京本大我さんに言われたからだそうですが、それ以前は?

 いや、悪くはないなと思ってたけど、上には上がいるし、声で目立てるとまでは思っていなかったんですよね。でも2016年ぐらいだったかな、ジャニーズJr.が合同でライブをやったときに、声がいいから、その声を大事にしたほうがいいよって京本が言ってくれて。歌がうまい人に言われるっていうのは、やっぱり自信になるというか。

 で、その何年か後の歌舞伎[※2019年の「滝沢歌舞伎ZERO」]でジャニー[喜多川]さんがリハーサルを見に来ているときに、たまたま僕の歌っている音源が流れていたことがあって。ジャニーさんが「この歌、誰歌ってんの?」って言いだして、ジャニーさんに呼ばれて「You、そんないい声してたの知らなかったよ。本当にいいよYouの声」って言ってもらえて……しかもそれがジャニーさんとの最後の会話になったっていう、ぐっとくる思い出もあって。やっぱりジャニーさんに褒められた実績があるっていうのは自信につながって、あ、もっと声で目立ちたいなって思えるようになった。だから歌舞伎では特に、自分の声が立つようなシーンをいただいていましたね。

■リスクがあると受け入れている

──言うべきことを言うべきときに口にしているという印象を受けますが、意識はしていますか?

 あ、けっこう、してるかもしれない。僕が言わなきゃっていうよりは、自分が言ったほうが自分がすっきりするって単純な理由なんですけど(笑)。

 あと、中途半端な発言が嫌いで。例えばバラエティーで、あ、これ言ったらマイナスになるな、っていう発言でも、いま言ったらたぶんめちゃくちゃ笑ってもらえるだろうなって思ったら、そっちを優先するというか。リスクがあることをちゃんと受け入れているので、叩(たた)かれてももう全然気にしない。称賛してくれる方のほうが絶対多いってわかってるので(笑)、怖気(おじけ)づかない、っていう意識は普段からしてますね。

 そういうとこ評価して、内面を好きになってくれてる方もたぶんいらっしゃると思うので……そういう好きになってくれ方も嬉しいなって思います。

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