※写真はイメージです (GettyImages)
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 一度聴いたら耳を捉えて離さない、稀有(けう)な歌声を持つ渡辺翔太さん。意外にも、声が自身の武器になると自覚したのは、20代も半ばになってからだという。Snow Manの9人で美しく調和しつつも強い存在感を放つのは、声だけではない。潔い物言いや、子どものようなまっすぐさでも人を惹きつける彼に質問を重ねていくと、その“真相”が明らかに──。

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──声質を褒められることが多いけれど、もっと技量でも歌を聴かせていきたい、と。おっしゃっています。特に注目してほしいポイントは?

 やっぱ、表情。表情と想像力です。ただ歌うんじゃなくて、歌詞の意図をまず読み取って、感情をのせるっていう部分でのクオリティーが変わってきたかなって思いますね。切ない歌詞だったら、本当に切ない気持ちになって、切ない顔をして、っていう。歌ってるときの表情でけっこう声色が変わることを学んだので、レコーディングのときは、ここはこう伝えたいなって頭のなかで情景を浮かべながら歌ってる。ライブでもちゃんと感情をのせながらやれたら、すごく質のいいライブになるのかなって思いますね。

 いま、Da-iCEっていうダンスボーカルグループの花村想太さんにカラオケで歌を教わってるんですよ。実際に表で歌ってる方に教わるのが大事かなって思ってて。

 練習もめちゃくちゃ大事だけど、やっぱ、人前に立ったときの緊張度で、喉(のど)の開き具合とか変わるので……なんか肩に力入っちゃうと声も出ないので。ま、だから度胸が結局は大事なのかなと。

──昔は、人前に立つと緊張する、と。

 いまも、緊張しますよ。

──が、以前よりもライブ前にしっかり食事をされていると聞きます。

 あー、そうですね(笑)。なんかほんといままでは緊張してご飯も喉通んないみたいな感じだったんですけど、最近はちゃんと(笑)。その余裕は生まれたんですけど、まあでもほかのメンバーよりはちょっと緊張しい(しやすい)、ですね。緊張を見せないように、強がってはいるんですけど……歌舞伎でも、リハーサルの歌でさえもけっこう緊張して、マイク持つ手がちょっと震えちゃうとか、全然、いまだに(笑)。

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声で目立てると思っていなかった