熱気に包まれるさいたまスーパーアリーナ
熱気に包まれるさいたまスーパーアリーナ
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 ジュリーこと沢田研二(75)が6月25日、さいたまスーパーアリーナで『まだまだ一生懸命』ツアーファイナル・バースデーライブを開催した。チケットは完売。スーパースターの貫禄を見せつけたステージの様子をリポートする。

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「まいど!まいど!まいど!……おかげさまで完売いたしました!」

 会場は2018年に、主催者との契約トラブルによる公演キャンセル、いわゆる“ドタキャン騒動”の舞台となった因縁の地。当時は9000人動員予定のところ、7000人しか集まらなかったことが人気凋落の兆しのように言われたが、今回はなんと19000枚のチケットが完売だった。

記念に撮影するファンの姿も多かった
記念に撮影するファンの姿も多かった

 オープニング、ステージに現れた沢田はなんと虎の着ぐるみのコスチューム。特別ゲストとして招いた瞳みのる、岸部一徳、森本タローらザ・タイガースのメンバーたち、そして柴山和彦、依知川伸一ら長年バックを務めるミュージシャンとともに、75歳の“後期高齢者”になったとは思えないパワフルな歌声で「シーサイド・バウンド」(1967年)、「モナリザの微笑み」(1967年)を続けて披露した。

「今日のことを夢に見て、夢でいろんなことを考え、こうしよう、ああしよう、どうしよう、そんなことを思いながら今日までやって参りました。(ドタキャン騒動の)当時、社長になったばかりのサリーに『どうしよう?』と相談したところ『わかった』とこのような計画を立てていただき、実行していただきました」

 と岸部への感謝を述べ、その後も引き続き「花の首飾り」(1968年)、「君だけに愛を」(1968年)などザ・タイガース時代のヒット曲を連発。大阪の下宿でメンバーと共同生活し、デビューを目指した下積み時代を振り返りながら、なごやかに前半部を締めくくった。

 20分の休憩を経て、白地に細いストライプの入ったスーツに着替え、さっそうとステージに戻った沢田。新曲を重視する彼のライブでは極めてまれなことだが、「おまえにチェックイン」(1982年)、「サムライ」(1978年)、「ダーリング」(1978年)、「勝手にしやがれ」(1977年)、「時の過ぎゆくままに」(1975年)、「危険なふたり」(1973年)、「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」(1982年)と過去のヒット曲を“これでもか”と連発。

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アンコールでステージに上がったのは?