3歳のころの都央さん。当時から機械式時計の仕組みを本で読んでいた(家族提供)
3歳のころの都央さん。当時から機械式時計の仕組みを本で読んでいた(家族提供)
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 物事に没頭しやすい、情報処理が速いといった特徴をもつことが多いと言われる「ギフテッド」。【前編】では、IQ154あり小学4年生で英検準1級に合格した小林都央さん(11)が学校生活に適応することに苦しんでいる現状を紹介した。一方で、自分の子どもがギフテッドだったら、親は何を思い、どう行動するのか。都央さんの母親である小林純子さんが実体験を語った。<阿部朋美・伊藤和行著『ギフテッドの光と影 知能が高すぎて生きづらい人たち』(朝日新聞出版)より一部を抜粋・再編集>

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【前編】<小学4年で英検準1級に合格した「ギフテッド」少年の生きづらさ 「正直、学校は好きじゃない」と適応に苦しみ>より続く

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■幼稚園で全元素を暗記

 幼少期の都央さんは、様々なものに興味を持った。漢字は3歳ごろから路線図で読めるようになった。初めて書いた字は「品川」だった。点字を覚え、フォントやピクトグラム(絵文字)に興味を持ち、歯車のおもちゃで遊ぶのも大好きだった。大人向けの機械式時計の本が愛読書だった。どうやって歯車がかみ合って動くのか、仕組みがわかるのが大好きだった。

 幼稚園のころには分子に興味を持ち、すべての元素を英語と日本語で暗記した。「世の中のすべてのものは元素でできているので、こういうふうに結合することによってこういうものが生まれるみたいなことがわかるのがとても楽しかった」と都央さんは記憶している。純子さんに元素のクイズを出してくるが、難しくて答えられなかったという。幼稚園のころからパソコンに触れていた都央さんは、元素クイズを自動で出すゲームのプログラムを自作して遊んだ。 

 台風が近づいているというニュースを見ると「台風はどこで発生するんだろう」。雨が降ると、「降ってきた水はどこへ行くんだろう」と、疑問が次々と湧く。純子さんは「なんで?」といつも都央さんに問いかけられた。大人でも答えられないようなたくさんの疑問。純子さんは「とにかく常になんで、なんでと聞かれて、ちょっと私がパンクしそうになったので、ノートに書いて自分で調べてみてと伝えました。私の逃げ場のようにつくったノートです」。そう言って見せてくれた当時のノートには、都央さんの頭に浮かんだ疑問が並んでいた。

「なぜタイヤは黒い? 黒じゃなくてもいい?」

「どうして赤い火より青い火のほうが熱い?」

「なぜ日本には大統領がいないの?」

 そして、図鑑などで調べた自分なりの答えが書き込まれていた。

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集団生活がストレスに