7NOW(セブンナウ)では配達の注文が入るとすぐにピッキング、最短30分で指定の場所へ。品物と一緒に想いも「届ける」(写真:セブン-イレブン提供)
7NOW(セブンナウ)では配達の注文が入るとすぐにピッキング、最短30分で指定の場所へ。品物と一緒に想いも「届ける」(写真:セブン-イレブン提供)
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 コンビニ最大手のセブン-イレブンが注力する「7NOW」。最短30分で商品を届けてくれる配達サービスだ。コロナ禍以降、“人流に依存しないサービス”としても注目を集めている。そんな7NOWの誕生背景、活用法、そして未来とは──。セブン-イレブンの最新の取り組みを追った。AERA 2023年7月3日号の「コンビニ」特集の記事を紹介する。

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 全国津々浦々、約2万1千の店舗網を張り巡らせる。コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンが創業50周年を迎えた。そのセブン-イレブンが未来に向けて取り組むのが「7NOW(セブンナウ)」だ。

「コンセプトは、『今欲しいが、すぐ届く』です。店舗で取り扱っている商品のほぼすべてが、最短30分でご指定の場所に届くというサービスです」

 と、セブン&アイ・ホールディングス広報センター(以下、セブン&アイ広報)は説明する。

 利用方法は簡単。スマートフォンで7NOWの注文サイトにアクセスし、近くのセブン-イレブンの店の品揃えを見つつ注文をするだけだ。合計1千円(税抜き)以上の注文から受け付け、1回の利用につき110~550円(税込み)の配送料がかかる。届け先は自宅でも職場でも自由に設定できる。

 7NOWの前身「セブン-イレブンネットコンビニ」は、2017年10月に北海道の一部店舗でテストスタートした。セブン&アイ広報によれば、「お客さまの買い物に対するニーズの変化に対応した」という。

「少子高齢化や世帯人数の減少、働く女性の増加など社会環境に変化が起きています。お買い物や家事の時間を節約したいという有職者や、重い物やかさばる物を届けてほしいといった方々のニーズに応えました」

 コロナ禍以降、7NOWは、“人流に依存しないサービス”として大きな役割を果たすようになる。多くの人が外出を控えた結果、“外”に出ない人が増え、“人流”は抑制された。7NOWは、自宅や職場などからスマホ一つで注文できるため、まさに“人流に頼らないサービス”。

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