アルヴィンド・マルハンさんと坂田マルハン美穂さん(撮影/岡田晃奈)
アルヴィンド・マルハンさんと坂田マルハン美穂さん(撮影/岡田晃奈)

妻 坂田マルハン美穂[57]ライター、NGO団体ミューズ・クリエイション主宰

さかた・まるはん・みほ◆1965年、福岡県出身。梅光女学院大学(当時)を卒業後に上京し、旅行誌の出版・広告関係の仕事を経て独立。渡米後、出版社を起業。現在は日印の相互理解を促す仕事に力を入れている

 20代の頃、夢を追って上京しましたが、仕事に追われ、男運もなく、未来が見えませんでした。30歳の時、「仕事に生きよう」と腹をくくり、仕事の幅を広げるためにニューヨークへ語学留学しました。

 でも、渡米3カ月後にアルヴィンドに出会い、人生が思わぬ方向に動き出しました。不思議と気が合って、映画や食事を楽しんだり、ドライブ旅行をしたり。ケンカは日常茶飯事だし、子どもができず悩んだ時期もありましたが、出会うべくして出会い、インドにたどり着きました。

 日本を離れて27年。日本にインド事情を伝える仕事が主でしたが、最近はインドに日本の魅力を伝える仕事を増やしています。今回の撮影で着た「京友禅サリー」のプロモーターもそのひとつ。日米印3カ国に暮らし、世界中を旅した経験を生かせる気がしています。振り返ってみると「よくぞ、ここまで漕ぎつけた」という想いが強いですが(笑)、夫と出会えたおかげで人生が何倍も面白くなったのは、間違いありません。

(構成/編集部・古田真梨子)

AERA 2023年6月19日号

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