村上:曲が持つ意味は一つじゃないというのは、コロナ禍を経て、特に感じますね。僕らも昔は「こう届けたい」みたいなのがありましたけど、今思えば自分本位だった。僕たちってこうだからそれをわかってくれ、認めてくれという思いは、東京に出る時の反骨心の一つにはなったけど、今はどう捉えてもらってもいい。変なこだわりはなくなってきていますね。

 この間、5人で改めてドームの映像を見たんですけど、関ジャニ史上一番良いライブになったなと思いました。我ながらすごいグループやな、と。

横山:盛り上がりすぎて、酒の減り方がえぐかったもんな(笑)。ライブは3時間くらいあるのに、体感1時間でした。それくらい面白かった。

全員:(口々に)面白かった~。

安田:俯瞰で見ると、いろんなことが見えますしね。

■なんてええ曲なんや

横山:俺、映像見ながら、自分で「かっこええなぁ~」って普通に言いましたから。アンコールで「喝采」やったのを見たときは、めっちゃグッときた。「喝采」って、なんてええ曲なんやろうって思いました(笑)。

安田:「喝采」はバンド曲で、アンコールの最後にバンド曲は今までやったことがなかった。バンドセットを出さなきゃいけないし、散々話し合ったんですけど、結局やることにしたんです。そしたら、ファンの皆さんの盛り上がりもすごくて。

横山:絶対、やってよかったと思った、めっちゃ。

――「喝采」はスタジアムライブに先駆けてリリースされた「18祭」を象徴する曲であり、それまでパーカッションとトランペットを担当していた横山が「5人体制でパワーダウンしたと思われたくない」と、ギターで初参加したシングルだ。それぞれが楽器に真剣に取り組み、音楽に向き合ってきたからこそ得られたものがある。

横山:やっぱり、改めて「音」で一つになるんやなと思いました。僕(ギター)はドラムとべースの音を聞いて合わせていかなきゃいけないし、めちゃくちゃ集中力を使いながら演奏しますよね。そうやってお互いの音を聞いて合わせていく作業を重ねることで、グループとしてもいい影響はあると思う。

■楽な道なんてない

丸山:ライブ映像を見ているとき、横山くんがベースの音を口ずさんでいたんです。本人は無意識かもしれんけど、「あ、そこ聞いてやってんねや」というのに僕は驚いたし、進化してるなと感じました。

 今回のツアー中は、公演が終わったあと、楽屋で軽く乾杯とかしたあとの“チルタイム”的なときに「ヤスくん、あの曲、こういう感じでお願いしていい?」と伝えると、すぐギターで弾いて返してくれて、「そうそう、ここ楽しいよな」と、音楽を通して深くわかり合えてるなと感じる時間もたくさんあった。

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