巨人の高卒3年目の秋広優人が素晴らしいアピールを続けている。身長は2メートルというが、長い手足が邪魔に感じないほど、柔らかいスイングができている。データがそろってくると、必ず相手投手の攻めは変わるが、そこで惑わされないこと。自分のいい時のスイングを常にイメージし、状態を維持してほしい。彼が1軍の洗礼を浴びるのか、あっさりと壁を乗り越え、主力に成長していくのか。彼の存在は巨人が夏以降に首位争いをするうえでキーになってくる。
5月末からは交流戦に突入する。普段から対戦していないため、どうしても投手力のあるチームが有利と言える。同一リーグの対戦なら、1日で3チームが勝って3チームが負けることになるのだが、交流戦は「一人勝ち」も「一人負け」も出てくる。順位変動が大きくなる可能性のある交流戦で歯車が狂うと、立て直すのは難しくなる。
東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝
※週刊朝日 2023年6月2日号