■楽天

 Bクラスに沈む楽天だが、投手陣は実績十分の面々が揃う。その中で「エースは誰か?」と問われれば、やはり則本昂大になる。プロ1年目の2013年から昨季までの10年間で計8度の2ケタ勝利を挙げ、防御率は4度の2点台で通算防御率3.13の安定感を誇る。もちろん田中将大の存在を忘れてはいけないが、メジャーで7年間プレーしたことで、チームひと筋で継続性の高い則本の方が、現状では「エース」の名に相応しい。今季はここまで9試合で3勝4敗と黒星先行も、防御率2.29はさすがだ。

■西武

 松井稼頭央新監督率いる西武のエースは、高卒9年目の高橋光成だ。ドラフト1位入団から一歩ずつ階段を登り、昨季は12勝8敗、防御率2.20の好成績で2年連続の2ケタ勝利をマークした。そして3年連続となる開幕投手を務めた今季、さらにスケールアップし、開幕4試合を終えた時点で3勝0敗、防御率0.84と圧巻のピッチングを披露し、自身がエースであることを強烈にアピールした。5月下旬から4連敗で今季通算4勝5敗と黒星先行も、防御率2.11と安定した成績を残している。メジャー志向を明らかにしているが、まずはエースとしてチームに貢献したい。

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