■後輩からも慕われる
昨年9月に行われた映画「マイ・ブロークン・マリコ」の公開直前イベントでは、共演の永野芽郁が、新たに知った奈緒の一面について、「奈緒ちゃんのお芝居は憑依型だよね」とコメント。芝居が始まると、普段の柔らかいイメージから一気にその役の色に変わるといい、「スイッチが入ったときの人の変わりようはすごい」と明かしていた。芝居に入ると、現実の自分と役が一体化するタイプなのかもしれない。
「奈緒さん自身、オン・オフがあまりないタイプのようです。仕事も生活のひとつであり、30代に向けて生活を大切にしたいと、過去のインタビューで明かしています。芝居では普通に生活をしている人や頑張って生きている人を演じるので、自身の生活を大事にしていないと、それが画面に出てしまうと思っているそうです。そうした意識があるからこそ、どんな役を演じても自然体で違和感がなく、視聴者は“本当にいそう感”を抱くのかもしれません」(同)
さらに「人柄もよく後輩からも慕われている」と言うのは、女性週刊誌の芸能担当記者だ。
「俳優の今田美桜が、同郷の先輩である奈緒にお世話になっていたと情報番組で明かしていました。今田いわく、奈緒が先に上京しており、東京に行ったときに家に泊まらせてもらったり、ご飯を作ってくれたりしたそうで、『とにかく優しくて、お料理がとても上手なイメージがあります』と振り返っていました。また、松本穂香も以前放送されたバラエティー番組で、芸能界の唯一の友人として奈緒の名を挙げていました。2人のときは恋バナをして、松本が沈んで話をしてたりすると、奈緒が泣きながら励ましてくれたこともあるそうです。後輩から慕われている点も彼女の人柄を象徴しているように思います」
芸能評論家の三杉武氏は、奈緒についてこう述べる。
「幅広い役柄を巧みに演じ、近年は俳優としてますます存在感を増しています。2月には日本を代表する役者が受賞してきた『エランドール賞』の新人賞を獲得するなど業界内でも評価は高い。もともと、地元の福岡でモデルやタレントとして活動しており、上京後は、ドラマ『高校教師』や『ひとつ屋根の下』などの作品で知られる脚本家・野島伸司氏が監修を務める俳優養成所で演技力を磨き、ブレークを果たしました。野島さんは奈緒さんのエランドール賞の授賞式にサプライズで祝福に駆けつけていました。将来的には、作品で“師弟”タッグが見られるかもしれないですね」
どんな役でも“本当にいそう”と思わせる奈緒の演技力は、これからもドラマや映画で重宝されそうだ。
(丸山ひろし)