■作業しながら打ち解ける

 当日は幼稚園から中学1年生までのお子さんがいるご家族が12組と、ピアサポーターと学生ボランティアさんが5人ずつ集まりました。

 初対面であっても、小学生くらいの子どもたちは一緒に作業をしていくうちに打ち解けて仲良くなっていきます。

 さらに学生さんもきょうだい児のチームに入るので、優しいお姉さんと作業をするのが楽しくてパパやママが近くにいなくても、笑顔で過ごすお子さんも多いです。

 障害のあるお子さんたちは、別の学生さんがポンデケージョの生地をこねやすいように材料をビニール袋に小分けにしてくれたり、手を添えて付きっきりで手伝ってくれるので、ママたちも手が離れて他のママたちと交流する時間ができ、良い循環が生まれます。

 ワークショップのたびに学生さんのパワーをありがたく感じていました。ご自身もきょうだい児という学生さんも多いので、安心してお任せできる心強い存在でした。

■好きな具材をトッピング

 大人は、クレープの生地を焼くのと、ポテトサラダ用のじゃがいもとにんじんをゆでるだけで他はすべて子どもたちに任せます。

 クレープは、ツナやハムや野菜を合わせるものと、フルーツや生クリームやチョコレートなどのスイーツ系を用意し、それぞれ好きな具材をトッピングしてオリジナル作品を作ります。

 ポテトサラダも、じゃがいも、にんじん、きゅうり、ゆで卵、コーン、レタスに好きな調味料を合わせ、自分で完成させます。

 さらに自分で丸めてオーブンで焼いたポンデケージョとからあげが加わると、豪華なランチが出来上がります。

 障害のあるお子さんも座ったまま学生さんと一緒に作業し、自分好みの食事を自分で作ることができてとても嬉しそうでした。

 気兼ねなく自由に過ごす空間は、きょうだい児にも障害のあるお子さんにも大切ですね。

会のもうひとつの目的

 そして、この会のもうひとつの目的は、「ひとりではない」と実感してもらうことでした。なかなか同じ境遇の家庭が近くにはない中、障害のあるお子さんもきょうだい児も一緒に楽しめる場所は、どうしても限られてしまいます。我慢することが多いとされるきょうだい児が、チームのような空間を感じられる場所を作りたいと思ったことが、きょうだい児向けのイベントを企画したきっかけでした。実際、この日は、東北から新幹線で来て下さったご家族もいて、ニーズの高さを知りました。

 その後のコロナ禍により、残念ながら飲食するイベントの開催はできなくなってしまいましたが、少しずつ、大きな企画も再開していきたいと思っています。

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