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東大の2次試験は暗記量を競うのではなく、記述が重きを占める。特に3問構成の世界史の第1問は、600~800字程度の記述で解答する。
「知識の付け焼き刃ではとても対応できません。毎日答案を書いて塾の先生に添削してもらい、それを振り返ることを繰り返しました」
振り返りは自分ができなかったことを再確認することになるのでつらい一面もあるが、「ミスを繰り返さないためにはミスを認識するしかない」の一念で、できなかったことをノートに赤字で書き込んでいった。
推薦で東大に入学し、労働問題、特に過労死を専門とする教授のゼミで学んでいる。
「過労死について争われた裁判で企業側に責任があると認められたら、それをきっかけに法律で制限をかけるなど、裁判には社会を具体的に変えていく力があることを学びました。現役のうちに司法試験に合格して、社会を動かすような訴訟に携わりたいと思います」
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※週刊朝日 2023年3月24日号
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