侍ジャパンがきょう9日、WBC1次ラウンド・中国戦に臨む。
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先発は大谷翔平(エンゼルス)。打線の骨格も固まっている。1、2番はラース・ヌートバー(カージナルス)、近藤健介(ソフトバンク)のコンビでチャンスメーク。3番以降は大谷、村上宗隆(ヤクルト)、吉田正尚(レッドソックス)、岡本和真(巨人)が並ぶ可能性が高い。4番で期待された村上は打撃の状態が今一つだったため、7日の強化試合・オリックス戦(京セラドーム)は「6番・三塁」でスタメン出場。重圧から解き放たれた部分もあっただろう。初回に左中間へ3ランを放った。代わりに4番に入った吉田は猛打賞4打点の活躍だった。
侍ジャパンを取材するスポーツ紙記者は、「短期決戦は状態の良い選手を起用するのが鉄則です。吉田が4番、村上が6番で機能したので、WBC本戦もそのまま変えずにいくのでは。5番の岡本が打撃好調ですし、6番に走者をためて回ってくる可能性が高い。村上どの打順でもキーマンになることは間違いない」と予測する。
8,9番は源田壮亮(西武)、甲斐拓也(ソフトバンク)。捕手は中村悠平(ヤクルト)との併用になることが考えられる。俊足巧打の源田は下位でチャンスメークできるので、下位打線で塁上をにぎわせれば大量得点につながる。気がかりなのが「7番・二塁」だ。山田哲人(ヤクルト)、牧秀悟(DeNA)のどちらも状態が良いとは言えない。
特に山田は壮行試合、強化試合の5試合で14打数無安打。打撃フォーム改造に取り組んでいる今季だが、ポップフライ、空振りが目立ち本来の輝きが見られない。ただ、国際試合で無類の強さを誇る。19年のプレミア12では決勝・韓国戦で2回に逆転3ランを放ち、優勝に大きく貢献。金メダル輝いた21年の東京五輪でも攻守でチームを引っ張った。全5試合に1番打者でスタメン出場し、準決勝の韓国戦で決勝打を放つなどチームトップの7打点をマーク。大会MVPに選出された。二塁の守備力と俊足にも定評がある。山田の復調にかけるか、広角に長打を飛ばし、勝負強さに定評がある牧を起用するか――。栗山監督の決断が注目される。