犬飼が「犬も歩けば暴言に当たる?」だったら、政策秘書の虻川(田口浩正)は「虻蜂取らず(欲張りすぎて失敗すること)」で共に失脚。
鷲津の旧友・二世議員の鷹野(小澤征悦)は「能ある鷹は爪を隠す」だから敵に回せば怖そうだ。
幹事長と対立する竜崎総理(高橋克典)は今のところ高みの見物をきめこんでいるけど、「画竜点睛を欠く」で、あれ? この内閣危なそうじゃない?
「鶴」「鷲」「鴨」「鷹」、そして「竜」と空中戦勃発も、はたして本当に鴨井大臣の息子が犯人なのか? 鶴巻にとって都合のいい「カモ」かもしれなくて? などと名前と格言だけで、ご飯三杯くらいいけちゃう。
鷲津の秘書たちは、蛍原(小野花梨)、蛯沢(杉野遥亮)、貝沼(坂口涼太郎)といずれも水辺の生き物。その水が今後濁らずにすむかどうかはわからず。やっぱり信じられるのは「鷲」一家だけ?
そんな永田町動物園戦争。でもね、「先生と言われるほどの馬鹿でなし」なんてぇことを言いまして、現実の永田町にいるのは馬と鹿ばっかりじゃございませんか?
カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など
※週刊朝日 2023年3月17日号